健康診断や入院中に生理になっても大丈夫ですか?
結論からお話すれば、現在生理中であることを申告すれば大丈夫です。
女性の生理に関する書籍では、28〜33日周期で3〜7日間程度の生理があるのが一般的とされています。
1か月を30日として考えると、
このうちの実に4分の1程度が生理期間中に該当するわけです。
これでは、健康診断、入院期間ともに生理を避けて…というのは難しいですよね。
ですから、仮に健康診断や入院中に生理が重なってしまったとしても、
一向に構わないわけです。
むしろ予定通りに生理が来たということは、
治験もっとも避けなければならない「治験参加中の妊娠」のリスクが低いことの証ですから、
治験実施者側としてはむしろ歓迎する面もあります。
ただし、これには条件が付くことがほとんどです。
治験中に被る生理の条件
- 生理中の不快症状緩和のために薬を使う必要がないこと
生理痛に悩まされ、鎮痛剤などの薬を使わなければツライ、という方も多いとは思いますが、治験に参加するためには、こういった鎮痛剤を含め、
他のお薬は一切使ってはいけないことになっていることが多いです。
ただ、参加する試験によっては、
「生理痛緩和のための薬であれば、治験の担当医師の指導・監督のもと、使用してもよい」
という措置がとられていることもあります。
心配な方は、一度登録施設の担当者に聞いてみましょう。
また、ときどき生理中であることを隠して治験に参加する方がいますが、これはいけません。
健康診断や、入院中定期的に行われる尿検査で、尿潜血(おしっこに血が混じること)の陽性反応が出るからです。
生理中の採尿であることが分かった上での尿潜血陽性ならば何の問題もありません。
しかし、そうでない場合は
腎臓や膀胱、尿道の炎症や疾患が疑われることとなり、治験に参加できなかったり、
すでに参加中の場合は、途中で治験薬の投与を中止しなければならなかったりと、
かなりのおおごとに発展する可能性があります。
仮に肉眼で尿に血が混じっていなかったとしても、
検査をすれば間違いなく陽性反応が出ます。
健康診断のときに生理中である場合、または入院中に生理が来た場合は、
必ず施設のスタッフに申告するようにしましょう。