血圧測定
心臓は収縮と拡張を繰り返すことで全身に血液を送り出しています。
この時血管壁にかかる圧力を測定するのが「血圧測定」です。
心臓が収縮して血圧を動脈に送り出す際、血管に与える圧力を「収縮期血圧(最高血圧)」、
収縮した心臓が元に戻り、血液を貯める間の血圧を「拡張期血圧(最低血圧)」といいます。
血圧値の基準値は、
最高血圧は100〜139mmHg、最低血圧は60〜89mmHgとなっています。
測定方法は、まず血圧に影響があるとされるものは避けるとよいでしょう。
食事や運動に限らず、喫煙やカフェイン含有物(コーヒーなど)の摂取は血圧を上昇させます。
さらに寒いところから入ってきたり、冷たいものに触れたりした直後は血圧が乱れやすいので、
最低5分以上は心身ともに安静にしているとよいでしょう。
また、正確な数値を導きだすためには、
あらかじめトレイを済ませておくことも大切です。
測定は、片腕に圧迫用腕帯を巻きます。
その際、肘の関節を軽く伸ばして、帯の中心が心臓と同じ高さになるようにします。
基本的には座って測定しますが、治験によって横になった状態で測定したり、
また横になった状態と立った状態で2度測定する場合もあります。
後者は起立性低血圧の判定を行うものです。
起立性低血圧とは横になった状態から起きあがった際に
血圧の急激な低下がみられるものをいいます。
起立性低血圧の一般的な定義
- 起立後3分以内に収縮期血圧で20mmHg以上の低下
- 起立後3分以内に拡張期血圧で10mmHg以上の低下
上記2項目が該当するものを一般的に起立性低血圧としています。